仲野マリの歌舞伎ビギナーズガイド

一度は観てみたい、でも敷居が高くてちょっと尻込み。 そんなあなたに歌舞伎の魅力をわかりやすくお伝えします。 古いからいい、ではなく現代に通じるものがあるからこそ 歌舞伎は400年を生き続けている。 今の私たち、とくに女性の視点を大切にお話をしていきます。

講座「女性の視点で読み直す歌舞伎」を
東京・東銀座のGINZA楽・学倶楽部で開いています。
歌舞伎座の隣りのビル。
窓から歌舞伎座のワクワクを感じながらのひとときをどうぞ!
これまでの講座内容については、http://www.gamzatti.com/archives/kabukilecture.html
GINZA楽・学倶楽部についてはhttp://ginza-rakugaku.com/をご覧ください。

カテゴリ:講座について > 講座のご報告

第17回は「妹背山婦女庭訓」のお三輪と橘姫の物語。
「あんな女になんか負けない!」・・・とインパクトの強いタイトルでしたが、
みなさんに楽しんでいただけたようです。

大化の改新と酒屋の娘という取り合わせは
一見ミスマッチのようでいて、ちゃんと理由があります。

今回は「お三輪に論功行賞はないのか?」と
「橘姫は王女メディア」で盛り上がりました!

(概要はこちらをどうぞ)

「お三輪ちゃんにずっと感情移入していたけれど、
講座を聞いて、橘姫の気持ちもわかりました!」と仰って下さった方、

「お三輪ちゃんの役をやりたいという役者さんが多いのはなぜですか?」と
質問してくださった方、

「身分の違いって、私たちには感覚的にわかりにくいですよね」と
ぽつりと仰った方。

「今日の内容をどうしても聞きたいんです!」と
直前に申し込んでくださった方。

みなさんの一つ一つの声が、私の励みです。


来月は6/5(金)に開催。
取上げるのは「三人吉三」です。
6月に上演するシネマ歌舞伎の新作「コクーン歌舞伎・三人吉三」の
魅力についても語ります。

1回のみの参加も可能ですので、
興味のある方はこちらからお申込みください。
東銀座、歌舞伎座の隣のビルでやっています。

また、
7月からは、
これまでの講座の中で好評だったもの、
またやってほしいとリクエストのあったものなどの
リピートを交えて開催することが決まりました。

詳細が決まりましたら、またお知らせしますね!


4/10(金)、講座「女性の視点で読み直す歌舞伎」の第6シリーズが始まりました。
16回目となる4月に取り上げたのは、
近松門左衛門の「心中天網島」です。

昨日も書きましたが、
今月歌舞伎座の中村鴈治郎襲名披露公演夜の部で上演されている
「河庄(かわしょう)」は、
その上の巻、発端の部分にあたります。

今月の舞台で
今までと違った治兵衛を感じた私は、
4月10日の講座での講義内容を一部変更し、

「心中天網島」を
上の巻「河庄」=治兵衛の物語
中の巻「紙屋内」=おさんの物語
下の巻「道行名残の橋づくし」=小春の物語

と位置付けて、3人それぞれの心理に新たな視点で迫りました。

また、
「河庄」と同じく玩辞楼(がんじろう)十二曲(中村鴈治郎の得意演目)に名を連ねている
「天網島時雨炬燵(てんのあみじま・しぐれのこたつ)」にも言及しました。
これは近松の「心中天網島」初演から数えて約半世紀後に、
近松半二が「心中紙屋治兵衛」として改作した際、
「紙屋内」のラストシーンを大幅に変更してできあがったもので、
「河庄」と同じく、単体で(見取り狂言)上演されます。

原作である近松門左衛門の「心中天網島」と
改作された近松半二の「心中紙屋治兵衛」との比較もして、
「冥途の飛脚」や「女殺油地獄」なども含め、
近松の名作は時代を200年も先取りしていたことを確信しました。

いや~、
近松は本当にすごいです。
近松の原作通りに上演し続けていたら、
心中は減ったというのが私の持論。
リアルです。容赦ないです。
 

4月2日、
かねてから温めていたチョー初心者向け講座をスタートさせました。
名付けて
「スペインバルで気軽に学ぶ歌舞伎のイロハ」。
渋谷駅から徒歩3分のジャズが流れるスペインバルで
美味しい料理をつまみながら、
少人数で和気あいあいと歌舞伎についてお話します。

仕事帰りでも負担にならない、ゆるい感じで、
でも、みなさんの疑問にはいっぱい答える…。

「松羽目物」の説明に「勧進帳」を例に出したら
「それって何ですか?」とおっしゃるので、
「義経という人」の説明から入ったり。

「誰が何々屋なのか、どうすれば覚えられるんですか?」
「えっ、歌舞伎、1000円で観られるの?」
「ドレスコードは?」などなど、
いろんな質問が飛び交いました。

オペラやミュージカルをよくご覧になる方は、
それと比較しながら理解を深めていったり、
私だけでなく、参加者の皆さんの力で
とても素敵な会になったと思います。ありがとうございました。

帰りに歌舞伎の絵葉書をプレゼント。
とっても喜ばれました。

次回は5月14日です。
詳しくはこちらをどうぞ。







2/6(金)、東銀座のGINZA楽学倶楽部で
「女性の視点で読み直す歌舞伎」講座の第14回
「いつまで生きても同じこと~「曽根崎心中」のお初」を開催、
無事終了しました。

お初は19歳にして、なぜ死に急いだのか。
彼女はいつの時点で死を覚悟していたのか。
「ロミオとジュリエット」や「ヴェニスの商人」など
シェイクスピア作品との類似にも触れつつ、
彼女の科白を丁寧に読み解いていきました。

また、
大ヒットしたのに、230年も上演されていなかった理由、
原作と原稿作品との違い、
常に「革新」と「大ヒット」を連れてくる、この作品の力の源、
60年、ほぼ1人でお初を演じ続ける坂田藤十郎丈の言葉、
などに触れ、
「曽根崎心中」の魅力に迫りました。

前日の雪で、交通機関の乱れなど心配しましたが、
当日は良く晴れて、ひと安心。
参加者の方々と「よかったね」と口ぐちに喜び合いました。
前日に
「講座はどうなるんですか」「雪の場合時間をずらしてもらえませんか」など
ご連絡もいただいたということで、
本当にありがたいと思います。

先月、講座で取り上げたシネマ歌舞伎「日本振袖始」を
ご覧になった方から「とても面白かった」と報告がありました。

講座についても
「お話を聞いていたので、みどころもおさえられたし、よくわかった」と
大変好評で、私もうれしかったです。

来月は3/6(金)13:30~15:30。
「封印切」についてお話しします。

1月9日、
「女性の視点で読み直す歌舞伎」第5クール第一回が開催され、
無事に終了。
今月上映のシネマ歌舞伎「日本振袖始~大蛇退治」について、
「神話と世話のリミックス」「スサノオと二人の姫」について語りました。

「日本振袖始~大蛇退治」はヤマタノオロチの退治のお話です。
近松門左衛門は、全五段の長編舞台を書きましたが、
「大蛇退治」は全体からみると、クライマックスのところ。
今回の歌舞伎では、五段目に四段目の一部を入れて
舞踊劇に仕立ててあります。

ここだけを見てもとても素晴らしい、力のある作品。
その素晴らしさを身近に触れていただきたいと、
「大蛇退治」に至るまでの道のりや人間(神?)関係を整理、
舞台では短く表れる科白にこめられた意味を探っていきました。

また、
ヤマタノオロチの話なのになぜ「振袖始」というのか、
そのあたりもお話しすると、
「へえ~!」と皆さん驚いていらっしゃいました。

私個人としては、
一見無力に思える稲田姫(ヤマタノオロチの生贄にされる)を、
近松がとても行動的で芯のある女性に描いているところが
新鮮でした。

女性には運命に流されるようなたおやかさがありながら、
その運命の中で自分のできることを探し、
力強く、自分らしく、生きていくたくましさがあります。

近松が描く女性像は、とっても深い。
ヤマタノオロチと重ねられた岩長姫の憤怒と哀しみもまた、
近松の女性観察のたまもの。
単なる「嫉妬女」ではないところが素晴らしい!

そこを玉三郎が奥底まで考察し、演じきっています。
ヤマタノオロチをいかに演出するか、
ここの美術・殺陣がまた圧巻で、ぜひご覧くださいね!

シネマ歌舞伎の情報はこちらを、
「女性の視点で読み直す歌舞伎」についてはこちらをご覧ください。



↑このページのトップヘ