仲野マリの歌舞伎ビギナーズガイド

一度は観てみたい、でも敷居が高くてちょっと尻込み。 そんなあなたに歌舞伎の魅力をわかりやすくお伝えします。 古いからいい、ではなく現代に通じるものがあるからこそ 歌舞伎は400年を生き続けている。 今の私たち、とくに女性の視点を大切にお話をしていきます。

講座「女性の視点で読み直す歌舞伎」を
東京・東銀座のGINZA楽・学倶楽部で開いています。
歌舞伎座の隣りのビル。
窓から歌舞伎座のワクワクを感じながらのひとときをどうぞ!
これまでの講座内容については、http://www.gamzatti.com/archives/kabukilecture.html
GINZA楽・学倶楽部についてはhttp://ginza-rakugaku.com/をご覧ください。

カテゴリ:講座について > 講座のご報告

九月の歌舞伎座、「吉野川」必見です。
中村吉右衛門、坂東玉三郎、市川染五郎、尾上菊之助、
芸の真髄の継承が行われています。
見た目も舞台装置がとても特殊で、
両花道を楽しめることもあり、
今をはずすとなかなかかからないと思います。ぜひ!

9/11(日)、GINZA楽学倶楽部で「吉野川」が
「妹背山婦女庭訓」という長いお話のどの部分で、
どうつながっているかを含め、
歌舞伎座の公演を楽しむためのみどころなどをご紹介しました。


以下、参加された方からいただいた感想です。

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講座を受け、ものすごく当たり前のことに気づけました。
目からウロコです。

歌舞伎も「芝居」「ドラマ」と一緒なんだ!と。

歌舞伎って、伝統芸能。
歴史的なことや、話し言葉と違い台詞もなにいってるのかよくわからずハードル高いです。

イヤホンガイドは便利なの?
いやいや、舞台に集中できなくていやだな。。
なんか、観るまえから面倒くさくなってしまいます。 

難しい、理解できない、わかんない、と先入観でがんじがらめでした。

ハードルをあげていたのは、自分の偏見が原因ですね。
 

かなりかみくだいて現代ドラマ風(笑)にアレンジしてくださったこともあり、
とても解りやすかったです。

講座の解説をきき、テーマがあり、人間模様、感情、などなど、
テレビドラマやミュージカルをみるときとかわらないと感じました

仲野さんの解説で、場景がうかび感情移入できましたもん。
観てないのに、すごいですよね。

上手下手のお話(*)も興味深かったです。
 

少し偏見がとけ、歌舞伎に対する肩の力がぬけたような気がします。

ありがとうございました。

(*)上手下手のお話とは
歌舞伎は舞台のどこに立つかで登場人物の上下関係や
精神的な強弱関係がわかる、というお話 

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10月からは「仮名手本忠臣蔵」の大特集です。

 
詳しくは

http://ginza-rakugaku.com/まで

5/13(金)「女性の視点で読み直す歌舞伎」の講座も無事に終わりました。
「信州川中島合戦~輝虎配膳」という、けっこうマイナーな作品ですが、近松門左衛門作。

諏訪大明神をめぐる勝頼と姫との恋、というと、

近松半二の「本朝二十四孝」のほうがピンとくるかもしれません。

三段目の「輝虎配膳」には、若い二人は出てこず、

長尾輝虎(=上杉謙信)、直江兼続、山本勘介(=勘助)、そして

勘介の母、嫁、妹が出てくる場面です。
現代の女性も真似したい、賢く誇り高い女たちの言動のすばらしさを、

文楽の床本をじっくり読んでいくカタチで、

「アインシュタインよりディアナ・アグロン」問題や、

舛添都知事の金銭感覚などにも結びつけながら、

今の私たちに起こっていることに引き付けてお話ししました。

http://ginza-rakugaku.com/

今年初めての「女性の視点で読み直す歌舞伎」は、
泉鏡花の「高野聖」を取り上げました。
坂東玉三郎、中村獅童でシネマ歌舞伎にもなっています。

最近「高野聖」について、玉三郎さんのインタビューをさせていただきました。

なぜ「女」であって、名前がないのか。
「女」は実は客体であって主人公ではない。
そんな玉三郎さんの指摘もあり、
小品ながら深く普遍的なお話だということを改めて理解したところでした。

これは、人生の岐路に立ったとき、人間としていかにふるまうかを問うた作品です。
本日は、新しく参加された方がたくさんいらしたので、自己紹介も含め皆さんの感想もお聞きしました。
楽しい時間を過ごしていただけたようで、ホッとしています。

7/18、千葉県柏市にある映画館「MOVIX柏の葉」で、
シネマ歌舞伎「春興鏡獅子」の上映前解説を務めました。

初日の第一回ということで、
どのくらいお客様が来ていただけるのか、
また、柏の葉では月イチシネマ歌舞伎が定着していて、
リピーターの方が多いと聞いていましたので、
お耳お目の肥えたお客様にご満足いただける解説ができるのか、
少し緊張していました。

お話ししている間、うなずいてくださる方のお顔がちらほら。
これは大丈夫かな?と思っていたところ、
初日初回の動員数がこれまでで最高、
上映後のアンケートの回収率58%とよく、
そのうち8割強の型が「満足」あるいは「非常に満足」、
「普通」と答えた方も含めると9割以上の方に支持される結果で、
肩の荷が下りた思いです。

自由記入欄にも
「今回は仲野マリさんの解説を聞いてから観ましたので、見方が変わりました」
「踊りの見どころや後見役のことなどよくわかり見ごたえがありました」
「予備知識がなかったので、仲野さんの解説で見どころをじっくり観られてよかった」
「もう少し長くお話をお聞きしたい。毎回あるとありがたいです」
などと励ましのお言葉が多く、
その後押しもあってか、
次回以降も解説ができる運びとなりました。

詳細はまだですので、
決定したらまたお知らせいたします。

6/5(金)、「三人吉三(さんにんきちさ)」についての講座が無事終了しました。
ちょうど今月末からシネマ歌舞伎でコクーン歌舞伎の「三人吉三」が上映されますので、
それに合わせてのご案内となりました。

コクーン歌舞伎での「三人吉三」は初演が2001年、再演が2007年、
そして中村勘三郎さんの死を乗り越えて、
2014年、見事に次世代への継承が行われ、
再再演を成功させています。

なぜコクーン歌舞伎の「三人吉三」が私たちにリアルに迫るのか、
河竹黙阿弥が最初に書いた7幕ものの「三人吉三廓初賈(くるわのはつかい)」、
40年後の所演となる、5幕もの短縮版の「三人吉三巴白波(ともえのしらなみ)」と
比較しながら、
ストーリー性やボーダレスの力、コンセプトの重要性などについてお話ししました。

もちろん、「女性の視点」で読み直しますから、
これだけでは終わりません!

双子の兄妹で愛し合ってしまったとは知らずに死んでいった
おとせの日常と求めた幸せについても皆で考えました。

7月から、7期目も開催します!

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