仲野マリの歌舞伎ビギナーズガイド

一度は観てみたい、でも敷居が高くてちょっと尻込み。 そんなあなたに歌舞伎の魅力をわかりやすくお伝えします。 古いからいい、ではなく現代に通じるものがあるからこそ 歌舞伎は400年を生き続けている。 今の私たち、とくに女性の視点を大切にお話をしていきます。

講座「女性の視点で読み直す歌舞伎」を
東京・東銀座のGINZA楽・学倶楽部で開いています。
歌舞伎座の隣りのビル。
窓から歌舞伎座のワクワクを感じながらのひとときをどうぞ!
これまでの講座内容については、http://www.gamzatti.com/archives/kabukilecture.html
GINZA楽・学倶楽部についてはhttp://ginza-rakugaku.com/をご覧ください。

カテゴリ: レビュー

第13回の「歌舞伎彩歌」は「野崎村」について。
お染、久松、お光、
男1人に女2人の三角関係です。

実は「野崎村」、ある人気演目のスピンオフ作品。
名前も与えられていなかった許嫁が
等身大の女の子「お光」として
リアルに浮かび上がったとき、
もしかして、お染よりお光のほうに肩入れする人、
多くなったんじゃないかしら??

http://www.eigeki.com/special/column/kabukisaika_n13

第11回の歌舞伎彩歌は
「矢の根」です。
荒事の名作、歌舞伎十八番の内の一つである「矢の根」。
ストーリーを追うのとはまた違った鑑賞のコツをおおしえします。

http://www.eigeki.com/special/column/kabukisaika_n11

今回「歌舞伎彩歌」でご紹介するのは「研辰(とぎたつ)の討たれ」です。
シネマ歌舞伎に「野田版」の「研辰の討たれ」がありますが、
その元となったお話。
片岡愛之助さんが主人公の守山辰次に扮しています。

「敵討ち」というと、皆さんはどのようなお話を想像しますか? 
清廉潔白な武士が、私腹を肥やす悪家老などに殺され、その家族が悪者を追い詰め成敗する!
…ふつうはこのような展開を思い浮かべますよね。
でも「研辰の討たれ」は違います。
第一に、仇を「討つ」側ではなく「討たれ」る守山辰次の方が主人公であること。
第二に、その辰次がとってもいじましくて二枚舌で、カッコ悪いことこの上ないキャラクターだということ。
「死にたくない!」とひたすら逃げまわる辰次は、決してヒーローではありません。
作者はなぜ「討つ」側の平井兄弟ではなく「討たれ」る側の辰次を主人公にしたのでしょう?

http://www.eigeki.com/special/column/kabukisaika_n09

今月の「あの場面、この場面」は、
五代目中村雀右衛門が襲名披露狂言として上演された
「祇園祭礼信仰記~金閣寺」です。

このお話は、戦国時代、足利十三代将軍義輝を暗殺した松永大膳久秀が、
小田春永(=織田信長)と敵対して金閣寺に立てこもっているところから始まります。
武将vs武将の息詰まる戦国絵巻、かと思いきや、
この舞台の真の主人公は金閣寺に幽閉されたもう一人の女性・雪姫です。
美しい雪姫は大膳に愛妾となるよう迫たれ桜の樹に縛りつけられてしまうのでした。
「金閣寺をバックに、縛られ身をよじる美女の上から桜の花びらが降りしきる」という場面は、
さながら一幅の絵のよう! 
雪姫は女方が演じる役の中でも格が高い「三姫」の一つとされる難役です。

詳しくはこちらをどうぞ。
http://www.eigeki.com/special/column/kabukisaika_n08

5月といえば初夏。初夏といえば、
「目に青葉、山ほととぎす、初鰹」。
「カッツォ、カッツォ~!」という売り声と鰹のさばきが見どころの一つ、
といえば、「髪結新三」です。
江戸の季節感満載の河竹黙阿弥作品をどうぞ。

http://www.eigeki.com/special/column/kabukisaika_n06

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