仲野マリの歌舞伎ビギナーズガイド

一度は観てみたい、でも敷居が高くてちょっと尻込み。 そんなあなたに歌舞伎の魅力をわかりやすくお伝えします。 古いからいい、ではなく現代に通じるものがあるからこそ 歌舞伎は400年を生き続けている。 今の私たち、とくに女性の視点を大切にお話をしていきます。

講座「女性の視点で読み直す歌舞伎」を
東京・東銀座のGINZA楽・学倶楽部で開いています。
歌舞伎座の隣りのビル。
窓から歌舞伎座のワクワクを感じながらのひとときをどうぞ!
これまでの講座内容については、http://www.gamzatti.com/archives/kabukilecture.html
GINZA楽・学倶楽部についてはhttp://ginza-rakugaku.com/をご覧ください。

2016年08月

歌舞伎彩歌第14回は「怪談・牡丹燈籠」です。
幽霊お露の物語、と簡単にまとめられないのが
この「牡丹燈籠」
お露、お国、お峰、
3人の女性が愛する人と添い遂げられるのか??

大好きなお話です。

http://www.eigeki.com/special/column/kabukisaika_n14

遅ればせながらのレビューですみません。
どうしても書いておきたかったので。

七月、大阪松竹座に行ってきました。
もっとも感激したのは
片岡仁左衛門&中村雀右衛門の「鳥辺山心中」
仁左衛門が雀右衛門の肩に手を回す、その手にやさしさと色気が溢れて胸が痛くなるほど!
私は筋書(プログラム)はいつも買うけど、舞台写真は原則買わないのですが、
今回はどうしてもほしくて、でもタイミングを逸して買うこと能わず、
その後観劇で大阪に行く人に1人頼んで間に合わず、それでもあきらめられずに
もう1人に頼んで買ってきてもらった、という、本当にうっとりするほどの舞台でした。

写真でも、その「手」を見るだけで、舞台の感激がよみがえってきます。
 

同じ松竹座夜の部
「菊畑」も素晴らしかったです。
実は兄弟なのにそしらぬ顔で主人と家来、しかして実は正体がわかっていて、
…という二転三転の腹芸がキモとなっているこの舞台、
演じる人を選びます。今回は、なかなか出ない格調の高さで緊迫感あり。
中村歌六の鬼一法眼の貫禄、梅玉の若々しい牛若丸、温かみのある橋之助の鬼三太、
孝太郎の恋する中にも気高い皆鶴姫、
最近太い役も難なくやってのけるようになった亀鶴の湛海。
言うことなし、でした。 

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